アルマイト処理とは?

陽極酸化処理によりアルミニウムの表面に活性な酸素が発生し、これとアルミニウムが反応して「酸化アルミニウム皮膜」を形成させるアルミニウム専用の処理です。A1000~A7000、アルミ合金などに処理が可能です。

アルマイト加工

アルマイトの種類

弊社で行うアルマイト処理は、硫酸法という一般的な手法で軟質アルマイトと硬質アルマイトがあります。基本的な特性は以下の通りです。

(1)軟質アルマイト処理

膜厚 5~20µ
白(素材色)、黒、カラー
使用目的耐食性、着色、寸法精度要求
硬度HV200前後

(2)硬質アルマイト処理

膜厚 20~80µ
グレー系(材質によって異なる場合があります)
使用目的高硬度、耐摩耗性要求、絶縁性、耐食性など
硬度HV400 前後

耐食性

アルマイトでは非晶質アルミナ(Al2O3)の化学的に安定な酸化皮膜が生成され、封孔処理により皮膜の微細孔を塞ぐことで耐食性を向上させています。しかし、使用環境によって、その防食効果は異なるためその環境における腐食因子を十分考慮に入れ皮膜の種類、皮膜厚さなどを適切に選ぶ必要があります。

出展:日本規格協会 アルマイト皮膜の構成

出展:日本規格協会 アルマイト皮膜の構成

腐食の要因

腐食因子としては次のような項目があげられます。

  1. 気候(気温、湿度、降雨量、酸性雨など)
  2. 地域(工業地帯の雰囲気、海岸地帯の塩分、豪雪地帯の融雪剤など)
  3. 大気の汚れ(工場、車軸などの排気ガス、粉塵)
  4. 施工上の要因(異種金属との接触)

高耐食アルマイト

当社のADC専用アルマイトはダイカストに対しても良好な耐食性を示します。
特にシール性が要求される部位への隙間腐食対策には多くの実績があります。

当社アルマイト品当社ADC専用アルマイト品

他社アルマイト品当社通常アルマイト品

塩水噴霧試験300H後の腐食状態

アルマイトの膜厚と寸法変化量

通常のめっきの場合は、製品上に金属皮膜が成長しめっき層を形成します。
しかし、アルマイトは素地と皮膜の双方向に酸化膜が成長し、膜厚の約1/3~1/2が皮膜方向に成長します。厳しい寸法管理が必要な部品にも安定してアルマイト加工が可能です。

皮膜の熱伝導率

皮膜の熱伝導率は66.98w/h/m/K(0.16cal/cm.sec.deg)程度であり、市販の純アルミニウム材の約1/3と低く、これを利用してピストン、シリンダなどの製品に遮熱用として100µm以上の硬質皮膜を処理することがあります。

(要相談)

皮膜の熱膨張係数

4.5×10‾6/deg

注意点

  1. 再処理(めっき剥離後もう一度アルマイト処理する)は可能ですが母材の寸法変化が有りますので必要な場合には、一度ご相談ください。
  2. アルミの材料及び膜厚により仕上りに色が変化します。
    例:①10µと30µでは、色が違います。②ダイカスト加工品では、外観が変わります。
  3. 溶接部などに隙間がございますと良好な処理が出来ない場合がございます。